マスタヴァ シュルヴァ
（具だくさんスープ）

Mazali!（マザリ/こんにちは）
ディーリャさんのお宅にお邪魔します。



中央アジアに位置するウズベキスタンは、多種多様の民族が共存する、いわば「食文化の交差点」。
野菜や米、果物をふんだんに使う農耕民と、粉、肉、乳製品を中心とする遊牧民の食生活が融合したことで、
じつに豊かで、独自性のある料理へと発展しました。

そんなウズベキスタンの国民食ともいえるのが「マスタヴァ シュルヴァ」。
野菜のうまみと米や豆の甘み、肉のコクがじっくりと引き出された、
なんともやさしく、滋味深い味わいの〈具だくさんスープ〉です。
栄養バランスもいいことから、現地では昼食や夕飯の〈ひと皿ごはん〉としても親しまれています。

ウズベキスタン料理の最大の特徴は、スパイスやハーブで香りを加えること。
「国土のほとんどが乾燥地なので、野菜や果物は糖度が高くて、味も濃厚。
そんな素材の持ち味を最大限に引き出すために、ウズベキスタン料理で使う調味料は基本的に塩だけ。
そこに香りを足すことで、味に変化をつけるんです」とディーリャさん。

日本のみそ汁と同様、「マスタヴァ シュルヴァ」は年中食卓に上りますが、
春はフレッシュなハーブでさわやかに、暑いときはヨーグルトの酸味でさっぱりと、
寒い時期は血流をよくする羊肉や唐辛子を使ったりと、季節に応じて味わいを変えるそう。

「最近ウズベキスタンでは、健康への意識が高まっています。
油を多く使う料理が多いなか、〈ヘルシー食〉としても注目です。」



ウズベキスタン料理には、こしょう、コリアンダー、パプリカ、ベイリーブス、クミンシードなどのスパイスが欠かせません。
今回はそのすべてを含む「スパイス　２１」で、香りをプラス。

ウズベキスタンの日々の食卓に欠かせない、郷土料理のひとつ。
トマト、にんじん、玉ねぎなどに肉を合わせ、少量の米を野菜として使うのが特徴です。

「野菜の味が濃厚」というウズベキスタンの味に近づけるため、
このレシピでは「野菜だし」でうまみを補い、数種類のスパイスを合わせる代わりに「スパイス２１」で香りをつけました。
カティーク（水切りヨーグルト）と、ディルやミントなどのフレッシュハーブを合わせて、さわやかなおいしさを楽しんで。