タルーニャ地方の秋の味
パナジェッツ
¡Qué rico!(ケ リコ/こんにちは)
ホセさんのお宅にお邪魔します。

「パナジェッツ」はカタルーニャ地方の伝統的なお菓子で、
11月1日の諸聖人の日に食べられる「秋の味」として親しまれています。
その歴史は古く、もともとはアラブ由来のお菓子を修道院で再現したものが起源と考えられ、
教会や墓参りの供物の一種として用いられたとされています。
本来は生のアーモンドをひいて、砂糖と卵だけで練り上げて作りますが、
口当たりをよくするためにさつまいもやじゃがいもを加えることもあります。
素朴な味わいが特徴ですが、近年ではココナッツ、チョコレート、コーヒー、マルメロ(西洋かりん)など、
さまざまなバリエーションが登場しています。
今回はさつまいもを加え、松の実をまとわせた伝統的なスタイルをご紹介。
風味をより引き立てるために、レモンの皮を加えることもポイントです。

ホセSenaris Vidal Jose
スペインの中でも特に食べものがおいしいといわれるグルメな町・ガリシアで、父や兄弟もシェフという、料理一家で育つ。レストランで働いた後、子供の頃から日本人の仕事ぶりの絶賛を耳にして、日本に憧れがあったホセさんは、2008年に来日を果たします。現在は、料理教室やレストランでシェフとして働く以外にも、メディアにも出演するなど幅広く活躍しています。
Recipe
材料(約20個分)
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さつまいも1本(約200g)
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アーモンドパウダー200g
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砂糖170g
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レモン(国産)の皮のすりおろし1/2個分
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卵黄(卵白はとっておく)1個分
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溶き卵1個分
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150g
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好みで粉砂糖適量
作り方
- さつまいもは皮つきのまま鍋に入れてかぶるくらいの水を加え、強火にかける。煮立ったら弱めの中火にし、竹串がすーっと通るまで15~20分ゆでる。水気をきり、熱いうちにふきんで包んで皮をむく。ボールに入れて、フォークでなめらかになるまでつぶし、そのまま置いて冷ます。
- 別のボールにアーモンドパウダー、砂糖を入れて混ぜる。❶のさつまいもとレモンの皮を加え、混ぜ合わせる。卵黄を加え、なめらかになるまで手でこねる(生地がべたつく場合はアーモンドパウダーを、パサつく場合は卵白を適量加えて調整する)。ひとつにまとめてラップで包み、冷蔵庫に入れて2~3時間、できれば一晩置く。
- 生地を約25gずつ、ボール状にまとめる。溶き卵にくぐらせてから松の実をたっぷりとまぶし、手で握るようにして密着させる。オーブンシートを敷いた天板に並べ、表面に刷毛で溶き卵を塗る。180~190℃に温めたオーブンで10~15分、薄く色づくまで焼く。ケーキクーラーに移し、完全に冷ます。いただくときに、好みで粉砂糖をふる。
※密閉容器に入れて、冷蔵庫で3~4日間保存可能。
使用した調味料

