ココナッツ風味のアヴゴレモノスープ
ειά σας(ヤーサス/こんにちは)
クリスさんのお宅にお邪魔します。
ギリシャの首都・アテネで生まれ育ったクリスさん。
ギリシャ人の父、ウクライナ人の母を持ち、現在はブータン出身の妻と日本で暮らしています。
その背景を生かし、講師を勤める料理教室では、ギリシャの味にさまざまな国や地域の食文化を融合させた、
個性あふれるレシピが評判です。
例えば、今回ご紹介する「アヴゴレモノスープ」。
『アヴゴレモノ』は、卵(アヴゴ)とレモン(レモノ)に、チキンブロス(鶏肉のだし汁)を合わせて撹拌しながら作る、
ギリシャ料理の代表的なソースです。
焼き野菜にかけたり、煮込み料理にしたりと、さまざまなメニューに活用しますが、
なかでもポピュラーなのがスープ。
とろみのある濃厚な味わいで、体がしんから温まります。
いただくときは、ご飯やオルゾ(米の形のパスタ)にかけるのが定番です。
「そこに僕は、ギリシャ料理に欠かせない調味料『タヒニ』の濃厚さと、ココナッツミルクのトロピカルな甘さを加えます。
地中海料理にアジアのテイストを加えることで、より豊かな味わいが広がるんですよ」
タヒニはトルコなどの中東諸国やギリシャ料理でよく使われる調味料で、
生の白ゴマをすり潰し、練ってペースト状にしたものです。
今回は、タヒニの代わりに同じくゴマのペーストである「芝麻醤」を使用します。
見た目はシチューのようですが、味わいは全く異なり、いままで食べたことのない味なのに、
なんだかほっとする不思議なスープです。
コクがありながらも、レモンのさわやかさでさっぱりと食べられるこのスープは、
現地では体調が良くない時などに家族が作ってくれたりするそう。
ぜひこの未知なるスープを作って、おいしさのみちを開いてみてください。

クリスYEHURTOV BOHDAN
ギリシャで飲食店に勤務したのち、「日本の文化、人、料理に触れたい」と来日。ニキズキッチン料理教室の講師の傍ら、銀座にある某有名レストランのシェフとして、個性と工夫が光るギリシャ料理を披露している。研究熱心なクリスさんは、週末に同僚と一緒に食べたことのない食材を試食したり、地中海の味と日本の食材を融合させた料理の試作などをしている。
Recipe
材料(4人分)
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卵3個
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レモン汁50ml
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50ml
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1缶(400g)
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大さじ1
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大さじ1
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塩少々
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少々
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温かいごはん適量
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イタリアンパセリ適量
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レモン(くし形切り)4切れ
作り方
- ボールに卵を割り入れて溶きほぐす。レモン汁、芝麻醤を順に少しずつ加えながら、そのつど泡立て器でなめらかになるまで混ぜ合わせる。
- 鍋に水2カップ(400ml)、ガラスープ、ココナッツミルクを入れ、中火にかける。混ぜながら煮立て、火を止める。
- 2をお玉1杯分取り、1のボールに少しずつ加えながら、泡立て器で手早く混ぜる。全体になじんだら、2の鍋に戻し入れる。
- 弱火にかけ、とろみがつくまで泡立て器ゆっくりと混ぜる(煮立てないように注意)。にんにくを加えて混ぜ、塩で調味する。
- 器にごはんを盛り、4をかける。ざっと刻んだイタリアンパセリを散らして赤胡椒をふり、レモンを添える。
使用した調味料





MC 完熟赤胡椒(パウダー)袋入
20g
カンボジアの南部カンポットで栽培されたカンポットペパー。赤くなるまで完熟した実を丁寧に収穫・選別した赤胡椒は、フルーティーでやわらかな辛味が特徴です。
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