辛くて甘酸っぱい!なすの四川炒め
「魚香茄子煲(ユシャンチェズボアウ)」
你好(ニィハオ/こんにちは)
イニさんのお宅にお邪魔します。
「母は四川、父は上海、私は北京で生まれ育ったので、私の料理にはさまざまなルーツがあります」と話すイニさん。
なかでも母から味を引き継ぎ、日本人の夫の大好物でもあるという四川料理を得意としています。
四川料理の最大の特徴は、花椒(ホワジャオ)のしびれる辛さの「麻」と、
唐辛子のピリッとした辛みの「辣」を併せ持った、「麻辣(マーラー)」という味つけにあります。
ただ辛いだけではなく、同じ花椒や唐辛子でも数種類を組み合わせる、
油でゆっくりと炒めて香ばしさや甘みを引き出す、さらに発酵調味料の豆板醤のうまみや、
ラー油のスパイシーな風味を加えるなど「辛さを重ねる」ことが、特有の奥深い味わいにつながります。
今回は「麻辣」がしっかりときいた、日本発祥の麻婆なすにも似た「魚香茄子煲」のレシピを披露。
「魚香」とは、辛さと甘酸っぱさがあいまった合わせ調味料で、本来は川魚のくさみを消す調理法として編み出されたのだそう。
「すでに〈麻〉と〈辣〉が融合した、奥深い味わいの調味料『花椒辣醤』を使うと、簡単に味が決まりますよ。
豆板醤や仕上げのラー油は加減して、お好みの辛さに仕上げてください」
魚はもちろん、肉、野菜などさまざまな食材とも相性がいいため、バリエーションも豊富。
「煲」は土鍋を表し、具材を炒めたあとに春雨にのせ、さらに火にかけるのが特徴。
とろりと柔らかいなすはもちろん、うまみを吸った春雨が絶妙な味わいです。

イニYini
1993年に来日。中国国家認可高級評茶員の資格を生かし、中国茶と、四川料理を中心とした料理サロンを主宰。食材や栄養にもこだわった、健康な美食が大人気。母は四川、父は上海、私は北京で生まれ育ったので、私の料理にはさまざまなルーツがありますが、なかでも母から味を引き継ぎ、日本人の夫の大好物でもあるという四川料理を得意です。
Recipe
材料(2人分)
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なす3個
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酢大さじ1
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片栗粉小さじ2
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30g
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【A:香味野菜】
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2本
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長ねぎ10g(約4㎝)
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大さじ1/2
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小さじ2
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【B:合わせ調味料】
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小さじ1
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小さじ1弱
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小さじ1/2
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大さじ1
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小さじ1
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砂糖大さじ1
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しょうゆ小さじ1
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水大さじ3
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サラダ油(あればキャノーラ油)大さじ1
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塩適量
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適量
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万能ねぎ(小口切り)適量
作り方
- 春雨はたっぷりの水に20~30分浸しておく。唐がらしは水に20分ほど浸し、種を取って小口切りにする。長ねぎはみじん切りにする。A、Bの材料はそれぞれ混ぜ合わせる。
- なすはへたを切り、一口大の乱切りにする。ボールに入れ、かぶるくらいの水を注いで酢を加え、5分ほどおく。さっと洗って水気を拭き、片栗粉をまぶしてから耐熱皿に入れ、強火にかけた蒸し器で10分蒸す。春雨は水気をきり、土鍋に広げ入れる。
- フライパンにサラダ油とAを入れ、弱火にかけて炒める。香りが立ったら、なすを加えて中火にし、1分ほど炒め合わせる。Bを回し入れて全体を混ぜ、②の土鍋に加える。
- 土鍋に水1/2~3/4カップ(100~150ml)を回し入れ、ふたをして中火にかける。煮立ったら5分ほど煮て、塩で味をととのえる。ラー油を回し入れ、万能ねぎをふる。
使用した調味料










