菜飯(ツァイファン)はお店でも家庭でも日常的に食べられる、上海のソウルフードとも呼べる炊き込みご飯。
街角には数々の菜飯の専門店があり、店頭では巨大な平鍋で数十人分を一気に炊き上げる光景がみられます。
一方、家庭では炊飯器を使って手軽に作られており、外でも家でも食べられています。
本来は刻んだ青菜と米を炊いたシンプルなものでしたが、上海が豊かになるにつれて、
塩漬けにして干した豚肉(咸肉)や中国風のソーセージ(腸詰)なども炊き込むのが定番に。
またラードを加えて、コクを出すのも特徴です。レシピでは、咸肉をうまみのあるサラミに、
ラードは香りのいいピーナッツオイルでアレンジ。
シンプルながら、豊かな味わいが口の中に広がる逸品です。
上海料理とは・・・
中国東方部の上海は「魚米之郷」と呼ばれるように水路に囲まれ、農地からは米や野菜、
湖沼からはえびやかに、淡水魚などの魚介類と農産物・水産物の恵みを得ている地域。
そのため、基本的には豊富な食材の持ち味を生かしたまろやかな味付けの料理に加え、水の質がよく、
米に加えて麦も豊富にとれることから紹興酒・鎮江の酢・たまり醤油などの発酵調味料が発達し、
甘み・酒・醤油・黒酢などを使った、甘く濃厚な味つけの料理も充実しています。
材料(2~3人分)
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米2合
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青梗菜1株
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サラミ30g
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塩小さじ1/4
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大さじ1
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小さじ1
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【A:調味用】
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小さじ1/2
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小さじ1
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しょうゆ小さじ1
作り方
- 下準備
米はといでざるに上げ、30分ほどおく。青梗菜は白い部分に縦4等分に切り込みを入れてから、横に幅1㎝に切る。ボールに入れて塩をからめ、しんなりとするまで10分ほどおいてから、水気をかるく絞る(絞り汁はとっておく)。サラミは粗いみじん切りにする。 - 米を炊く
土鍋(または厚手の鍋)に米を入れる。青梗菜の絞り汁、紹興酒に水をたして430mlにして土鍋に注ぎ入れ、サラミと〈A〉の材料を加えて混ぜる。ふたをして強火にかけ、煮立ったら弱火にして約12分炊く。 - 仕上げ
火を止めて青梗菜を広げてのせ、ピーナッツオイルを回しかける。再びふたをし、10分ほどおいて蒸らしてから、全体をさっくりと混ぜ合わせる。
ピーナッツオイルを使うと、ナッツ特有のコクが出て、より本格的な味に!
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