台湾の楽しさは、なんといっても食べ歩き!
街の食堂や屋台では〝小吃〞と呼ばれる軽食料理が豊富に味わえるので、ひとり旅でも、あれこれおいしいものに出合えます。
今回、紹介する担仔麺もおやつ感覚で軽く食べられる一杯です。
具材をたっぷりのせて、ほかのおかずと組み合わせれば、満足感ある一食にもなります。
トッピングの甘じょっぱい肉みそに心奪われがちですが、影の主役は深いうま味のスープ。
ポイントは、干しえびをじっくりと香ばしく炒めること!
ちなみに麺は、ひやむぎや細麺うどんがおすすめ。
弾力ある中華麺より、小麦粉だけの素朴な麺のほうが本場の味に近づきますよ。
<写真で見る。現地ちょこっとエピソード>
・海に囲まれているから、魚介もおいしい! 〝 魚丸〞と呼ばれる、すり身のスープも堪能。
・台湾はフルーツ天国。好みのフルーツを選んでカットしてもらったり、その場でジュースにしてもらったり。
・店の軒先で気軽にオーダー。現地では小麦の麺のほか、米麺も人気。
『ESSE5月号』掲載
撮影/星 亘 取材・文/福山雅美 デザイン/宮島信太郎(SHIRT)
久々湊 有希子Yukiko Kuguminato
料理家。「セカイキッチン」主宰。
世界約40か国を旅し、各国の食を文化人類学的視点から考察し、レシピやイベントなどを通じて紹介する活動をしている。
2011年より、趣味のサッカー観戦にて日本の対戦国の料理をゲン担ぎに食べる「対戦国を喰らう」という活動を始めたことがきっかけで「セカイキッチン」という活動を始める。
担仔麺
材料(4人分)
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<魯肉(肉そぼろ)>*
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豚ひき肉150g
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サラダ油小さじ1
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ニンニク(みじん切り)1かけ
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【A】
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五香粉小さじ1/2
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砂糖大さじ1
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酒、しょうゆ各1/4カップ
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水1カップ
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*冷蔵で2~3日保存可能
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<スープ>
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10g
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サラダ油大さじ1
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ニンニク(みじん切り)1かけ
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水3カップ
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香菜の茎(1㎝幅に切る)3~4本
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【B】
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顆粒鶏ガラスープの素大さじ1
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塩小さじ1/2
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エビ4尾
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ひやむぎ2束
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香菜の葉(ざく切り)適量
作り方
- 魯肉をつくる。フライパンにサラダ油を中火で熱し、ひき肉を加えて炒める。肉の色が変わったらニンニクを加え、香りが立つまで炒める。
- 〈A〉を順に混ぜながら加え、煮立ったら弱火で10~15分ほど煮る。煮つまったら軽く混ぜ、水分が飛んだら火を止める。
- スープをつくる。鍋にサラダ油を中火で熱し、干しえびを炒める。香りが立ったらニンニクを加え、焦げないように炒める。香りが立ったら水を加え、沸騰したらアクを取り除く。〈B〉で味をととのえ、香菜の茎を加える。
- エビは殻をむき、背ワタを取り除く。❸のスープでさっとゆで、火がとおったら取り出しておく。
- 鍋に湯を沸かし、ひやむぎを袋の表示時間どおりにゆでる。ザルに上げて水気をきり、器に盛る。❸を注いで❷と❹、香菜の葉をのせる。
使った調味料はこれ
干しえびのうま味を油に広げる感覚で炒める。さらにニンニクの香りをプラスすれば、あっさりながらもコクのあるスープが完成